関節リウマチと新型コロナについてvol.3-コロナワクチン-(2021年2月)
リウマチ患者さんのコロナ感染
- ・リウマチ患者さんがコロナに感染しやすい、重症化しやすいという情報は2021.2 ⽉時点でもありません。
- ・⾼齢者の⽅、⾼⾎圧・肺の病気・⼼臓の病気・腎臓の病気・糖尿病・肥満などをお持ちの⽅が感染のリスクが⾼いという情報があります。合併症をお持ちの⽅は、その治療をしっかりと受けましょう。
コロナワクチンについて
ワクチン接種の利点
- ・コロナ感染が重症化しにくくなる、もしくはしなくなる。(コロナにかからなくなるわけではない。)
- ・リウマチの治療内容にかかわらず、すべての患者さんで接種が可能。
ワクチン接種の⽋点
- ・ワクチンの種類が今までにないものであり、情報に乏しい。
- ・重篤なアレルギー反応などの副作⽤が起こりうる。
- ・今後のウイルスの変異に対応できるかどうか分からない。
ワクチンの副反応
局所反応
注射部位に痛みや腫れが出現することで、80%の⽅で出現しますが、ほとんどの症状が1 週間以内に消失します。
全⾝反応
頭痛・全⾝倦怠感・筋痛など注射部位とは離れた部位にでる症状で、3〜80%の⽅に出現します。2 回⽬の接種、若い⽅の接種で起こりやすいようです。
アナフィラキシー
強いアレルギー反応を起こすもので、多くは接種後15 分以内に出現します。発⽣頻度は100 万件の接種につき、11 件です。これまでの報告では、治療により回復しています。
ワクチンは接種すべきか?
- ・リウマチ患者さんのコロナワクチン接種の有効性・安全性に関する報告はありません。
- ・⽇本リウマチ学会は、プレドニン 5mg 以上、免疫抑制剤(メトトレキサートやタクロリムス)、⽣物学的製剤、JAK 阻害薬のいずれかを使⽤中の患者さんは優先的に接種した⽅が良いとしています。
■参考︓アメリカリウマチ学会はすべてのリウマチ患者さんに接種することを推奨しています。 - ・現在のところ、「接種することが望ましい」と⾔えます。ご不明な点がありましたら、お尋ねください。